言霊のチカラ~言葉の力を科学的に探るよ~

新作動画をUPいたしました。今回のテーマは『言霊』でございます。
私自身が人生の分岐点に立ち、しっかりと目標を定めてみたのですが。そんな中、脳科学者さんの言葉が ばーん と頭の中に飛び込んできました。
「発した言葉は実現しやすい」
私の身近に「言葉のチカラを味方につけている」としか思えない方に心当たりがありまして。そんな事に思いを馳せながら、この動画を作りました。

<動画>言霊のチカラ~言葉の力を科学的に探るよ~

色々言いたいことがありすぎて、それはそれは長ーい台本になってしまったので大幅に内容を落とすしかなく。言いたい事の半分くらいしか言えなかった&軸がぶれたか・・・?とひやひやしながら作りました。。ちょっと不完全燃焼です。。

動画の構成

ざっくり、動画の構成は以下の通りです。

  • 言霊の歴史
    『言霊』は古くから日本に根付く概念です。『言霊』の言葉に含まれる様々な意味を改めて確認しました。
  • ネガティブワードの影響力:大脳辺縁系~A10神経群の発作
    事象に対してネガティブな言葉を選んで使ってしまうと、何が起きるのか。簡単に脳の構造を知ると、言葉がどのように脳に働きかけるのか、メカニズムが分かります。
  • 悪口の脅威:ミラーニューロンの特性
    いかに脅威であるか。脳の意外な特性を知ると、「呪いや憑依」「運が悪くなる過程」「因果応報」のしくみが分かります。調べれば調べるほど、そこには「損」しかありませんでした。
  • エンディング:騙されやすい脳
    脳がいかに騙されやすいか。そして個人的にお気に入りな「置き換え言葉」をご紹介します。

この動画について

台本を作りながら色々調べていて、一番びっくりしたのは。
本能を司る脳である「大脳辺縁系」が最初に生み出す感情は、ほぼ「発作」であったという事。
本能が生み出す感情であるため、「抗えない感情」であった事。
さらにその感情には、ほぼ「個体差がない」という事。
つまり、しょっぱな沸き上がる感情は「他の人も大体同じように感じているという事」です。本当に驚きました。

「発作なら仕方ない」という類の感情で、どす黒い感情が渦巻いても当たり前なのだ、という事です。

私は嫌な感情が沸き上がった後、よく自分を責めています。そんな気持ちになった自分を「恥ずかしい奴だな」と思っていました。
でも、今度からしょっぱな沸き上がる感情は「まあそう思うよな」と自分がそういう感情を抱いた事を「しゃーない!当たり前!」と受け入れようと思えました。誰にでもある発作ならわざわざ自分を卑下する必要ないじゃないか、と。

気持ちが楽になりました。本能なら仕方ないですよね。むしろ、ここを受け入れず否定すると心が怪我をして、かえって引きずってしまうんです。
というわけで、最初に浮かぶ感情に罪はありませんでした。

しかし!それ以降の思考と行動は「任意」なのでした

本能が生み出す感情をその後どのように料理していくか、そこから先は「理性や工夫を司る、大脳新皮質」の出番でございます。つまり、最初の一次感情以降は「大脳新皮質」が働き、そこは本能ではなく「人間」の精神活動領域となります。

これにより「なぜ対処法にばらつきや個性があるのか」が腑に落ちました。発達に個体ごとのばらつきがあるのは、まさに「大脳新皮質」の特徴そのもの。「トナラー」の動画でもやりましたが、神経回路は「教育・しつけ」「環境」「経験値」により、どこが発達するかは人それぞれなんです。そのため、はじめに抱く感情は皆ほぼ同じでも「感情への対処」には個々人に差が出ます。

>> トナラーの記事はこちら

よって、自分がいかに本能的欲求のまま発言していたかを突き付けられた結果となりました(涙)過去を振り返ると、まあまあ泣けます!w

自分の言葉に傷つき、自分の言葉に縛られ、「呪い」をかけていました。
迷う自分にかけられたネガティブな言葉に囚われ、「憑依」されていました。
足を引っ張ろうとする人の思うツボのまま、怒りに身を落としていました。

なんと悔しい事か。そしてなんとばかばかしい事か。
もちろん、揺さぶりをかけてきたり意地悪したり、ふっかけてきたのは相手の方。

でも、そこに乗っかったのは他の誰でもなく「自分自身」でしたw

己を保つことの大切さを思い知る事になった動画となりました。
私には達成したい目標があるので、他人のネガティブに精神活動を乗っ取られる暇はないのです。
大体、幸せな人は意地悪しませんからね。不幸で不満があるからするんです。
共に不幸にさせようなんてそんな手に二度と乗るかいな。

おかげ様で「自分のすべき事に集中できてるか?」がお気に入りの言葉になっています。
嫌いな人に投げかけられた言葉を反芻し、「思い出しムカつき」や「思い出し悲しみ」に囚われて、時間を奪われている場合じゃありません。
そんな事を思い出して苦しむ事に時間を使わず「自分のすべき事に集中しよう」と決意しました。

とはいえ、時に瞬間湯沸かし器のようにカッとなる事はまだあります。
そんな時は「大脳辺縁系から大脳新皮質(前頭葉)に到着するまで3~5秒かかる」を思い出すようにします。さらに嫌な思いをしている時は、必ず呼吸が浅くなっているので「深呼吸」をしながら5秒をやり過ごす。
これは本当に有効でしたよ。呼吸をカウントして呼吸に集中するのがオススメです。そうこうしているうちに5秒経過して、前頭葉が理性の活動を始めます♪

そして脳がいかに騙されやすいか。「マジですかね?」と疑いましたが・・・
脳は笑顔と作り笑いの区別がつきません。
作り笑いでも、脳内麻薬「エンドルフィン」が出ます。これは何度も実験をしてみましたが本当にそうでした。。不快な気持ちが消え去るのとはちょっと違いました。何と言えば良いか、「あいまいに薄まっていく感じ」です。「これは何・・・?」と思っていたのですが、エンドルフィンってモルヒネと同じ働きをするんですねなんとなーくごまかされるかのように気が逸れていくのはそういう事だったか、と理解できました。

どうしても嫌な気分にを思い出してしまったり、誰かに聞いてもらいたい時もあります。
そんな時は、キュッと口角上げて笑顔の形をつくってくださいね。作り笑い上等です(笑)

実際のエピソード

かつて身近に「言霊を発動させまくっている社長さん」がいましたので、そのお話しを。

そしてその方はつい最近、潔く人生の幕を降ろし旅立ちました。ふとその方の思い出をなぞってみたところ、「もしかして強烈な言霊を発動されていたのではなかろうか?」と思い至りました。

ビジネスの目標についても所謂「公約」かのように全社員の前で、堂々と宣言する事がありまして・・・。

「1年後、○○を達成します!」

すごい勇気だなと思いつつ、同時に「そんな事言っちゃって大丈夫ですかね?」というのが私の本音でした。
そしてやってきた1年後。その目標は達成されることはなく、各所から「できてないじゃんwww」と、嘲笑う声が聞こえる状況に至りました。

ちなみに当の本人はどこ吹く風。「まあ、そういう方なのだろう・・・」と思ってやり過ごした2年後。

宣言通りの目標をしれっと達成されました。

まだ「できなかったじゃんw」せせら笑う声はやみませんでしたが、これってどうでしょう?
1年後が+2年後になるという点は宣言通りではありませんでしたが、2年遅れで達成はしたわけです。これって「できてないじゃんw」と言えますかね?
「1年後に○○を達成する」のは目的ではなく手段で、本質は「会社の危機を乗り越える事」でした。結果会社を立て直し、倒産させる事なく2年後に目標達成した結果を、「できなかったじゃん」という言葉でくくれるものでしょうか。私には浅慮に感じました。

ちなみにこの社長さんは、大変思い込みの強い方でもありました。その思い込みの強さにほとほと困らされもしましたし、正直言いますと多大な迷惑もかけられました(そこは未だあまり良い思い出ではありません)。手を付けられないほどの強引な決めつける様子は、時に「モンスター」のようにも見えました。

でも、成したんです。
会社が傾く危機を乗り越え、沢山の社員を安住の地へ導く結果を出しました。
思い込みの強さと他者からの評価を物ともせず己に集中した様を見て、私自身は「ご立派」と言わざるを得ません。

これを「できなかったじゃないか」と捉えるか、「(2年遅れたけど)成した」と捉えるか。
A10神経群を通過して「大脳新皮質」で処理された結果は、人それぞれなのでしょうね。

「大脳辺縁系」的には、感情も相まって「できてない」とも言いたくなりますが、「大脳新皮質」を使って出した私の結論は「成した」になりました。

そしてその方の強靭な精神力をもってしても、もちろん叶わなかった目標もありました。失った物質的なものを取り戻そうと、やっきになっている姿も見た事があります。
そこで「何を達成し、何を達成できなかったのか」を、私の知る限りで分類してみました。

自分のためよりも「誰かのため」を多く達成している事に気づきましたよ。

これって。
「自分のため」よりも、「誰かのため」の方が意思を強く持てるという事なのかなと思いました。
ご自身の欲望よりも「社員のため」の目標を多く達成されていたのだなと。

「誰かのため」という動機を持つと、より意思や言葉の力は強まるのかもしれません。

私も今一つ目標を立てています。再度「動機」を確認し、大切に胸にかかげようと思いました。
もちろん「自分のため」ではあるのですが、気持ちを丁寧に分解してみると、確実にその中には「誰かのため」「何かのため」が存在します。
そこを再認識すると、言霊は強く発動するのかもしれない、と思いました。

お気に入りの置き換え言葉

あくまで私にとってではありますが、最後自分にかける言葉をメモ代わりに置いておきます。

  • 怒りっぽい自分に → 怒ると案外疲れるからメンドクセ
  • 頭にきた時の自分に → 酸素足りてないよ(深呼吸)
  • 意地悪をする人に → お幸せに!(幸せじゃないから意地悪するんだもんね、お気の毒・・・)
  • 悪口が聞こえてきたら → お大事に!(これから益々運が悪くなるんだね、可哀そうに・・・)
  • 言葉に囚われそうになったら → 自分は○○のために頑張ってるから忙しいの!